おっきゅうなったな〜

もしもし、もしも〜し。もしもしピエロ

関西地方で土曜日の23時半過ぎと言えばエロ番組である。だいたいこっちでいうギルガメッシュナイトみたいなもんやと思ってくれればよい。ギルガメはいつのまにか終わっていたが、関西人のエロへの執着は猿並みで、今でもほそぼそとあかひげ薬局の提供のもと、懲りずにエロ番組を放送している。

放送される枠は同じであるが、これまでに数回番組の変更が行われた。つまりエロ番組の変遷は「大人の絵本」(MCは桂きん枝師匠)→「のりのり天国」(MCは西川のりお師匠)→そして現在の「夜美女」(MCは矢部美穂)である。兵庫県を拠点にしたサンテレビとかいう、阪神戦を延長15回になっても試合終了まで放送するという気合の入ったテレビ局で毎週土曜日の23時50分から翌24時55分くらいまでをエロ番組が占領している。だいたい24時25分くらいから始まるアダルトビデオ紹介コーナーでは、公共の電波にも関わらずえらいことをしてくれるので、関西の小学生やら血気盛んな中学生は、24時25分になると一斉にサンちゃん(サンテレビ)にチャンネルをあわせる。関西のガキどもはその番組で初めての夜を迎える輩が多い。

思えば私も最初にそのエロ番組と出会ったのは小学校4年生の時であった。夜中、眠りかけている母親に、「24時間テレビ見てくるわ」と言ってリビングに行った。その時は冗談ではなく本気で24時間テレビが見たかった。そもそも、勃起は小便をしたくなると生じるものだと本気で思っていた時代なのだ。リビングに行った私は最初は本当に24時間テレビを見ていたが、その過激なまでのつまらなさに、テレビのチャンネルをまわしにまわしていた。そこで出会ったのが「おとなの絵本」である。その当時は本気でなにがなにやら意味が分からなかった。もちろん女のおっぱいには興奮したし、フェラチオシーンまで公共のテレビで放送していたので、そのシーンにもかつてない興奮をおぼえた。しかし、おっぱいは普通の興奮でとどまったが、フェラチオに関してはさっぱり意味がわからなかった。本能では興奮していたが、頭で考えると意味がわからなかった!なんでこんな小汚いおっさんの性器をこんなキレイな女の人がくわえなければならないのか、なにより汚くないのか、この女性はかわいそうではないか、とそんな具合だった。むしろ、その汚らわしさに嫌悪感さえ覚えた。しかしである、その日からというもの、土曜日の夜は毎週欠かさず母親の目を盗んでリビングに行きテレビを見るようになったのでした。

あの頃の純真だった心が懐かしい。ボク、いや関西の子供の性意識を育ててくれたきん枝師匠、のりお師匠、そしてギルガメラッシャー板前とイジリーさん、僕らはこんなに大きくなりました。あっちもね☆

ちなみにもしもしピエロというのは、おとなの絵本時代から今まで、関西のエロ番組に毎週提供を行い変わりばえのないCMを流しているとってもラブリーなラブホテルである。