なんとかロックフェスティバル最終日

朝起きるとそこは苗場で、横には女が一人いる。昨日の夜に仕事を終え再び苗場に帰ってきた同居人の女はスヤスヤと寝息をたてていて心地良さそうだ。どうしたもんか苗場は昼や夜になると雨が降るのに、朝だけは確実に晴れている。しかもテントの中はひどく暑い。寝汗を流しにいこうとドレッドと昨日の風呂に赴く。今日の一発目はSpecial Othersだったので、ドレッドはひどく急いでいる。風呂は相も変わらず気持ちよく、ゆっくりしていきたかったが、ドレッドがそのドレッドを小刻みに揺らせかなり急いでいる模様なので早めに風呂をあとにする。

テントに戻るとまだ余裕があったが、いろいろと快適に過ごしたいので、ドレッドを先に行かせて準備をする。準備を終えてヘブンに向かうが、混んでいたのと道が悪いので、思いのほか着くのが遅れる。Special Othersは既に始まっていた。彼らの音楽は爽やかで気持ちよかったが、いかんせんMCがクソみたいだったのでがっかりした。しかし、最後にBENをやった時にはさすがにいいバンドだなぁと改めて感心した。

その後のbonobosはそれほど興味がなかったのと、服の上下が青でかっこ悪かったので、上半身脱いでTシャツを買いに行く。お目当てというか、好きなバンドでしかも売り切れてなさそうなの、ということでSka cubanoのTシャツを狙う。ディスプレイされているものを見ると他のTシャツもよさそうだったが、運良くSka cubanoのTシャツもかわいかったので迷わず購入。フジ終わっても案外気に入っている。

またヘブンに戻り、キノコの近くで寝ているユキと合流。フジロックのヘブンで寝転がるという贅沢を味わう。これがbonobosじゃなくてPoralisだったらなぁと思う。なんかベースの音も強すぎて、やだなあと思うが、やはり青空眺めてココナッツのお香焚いて音楽あって、最高に贅沢だと思った。そこでちょっとばかし蜂と格闘する。あと、キノコの近くのトロピカルジュース屋さんがおいしい。マンゴーやらパッションフルーツやら酒を飲む時にもかなり利用させてもらった。

寝転がっているとあまりに気持ちいいので、EGO-WRAPPINを見に行く予定を尻目に寝る。けれども一曲くらいは見たいと思ったので、グリーンまで移動。ヘブンからグリーンの距離が憎らしい。EGO-WRAPPINは最後の2曲くらい見れて、かなりかっこよかったので、さっさとヘブンを後にしてりゃよかったと後悔する。

その次は楽しみにしていたくるりで、今年初のモッシュピットに行く。そこで鳥巣さんと出会い、さすがにこの人も我慢しきれずにフジ来たか、と思ってニヤニヤする。くるりが始まると相変わらずのくるり人気で、みんなでかい歓声をあげる。彼らのサクセスストーリーに感動したり、「ばらの花」や最後の曲に涙した。一粒くらいだけど。なんにしろ涙まで流させてくれるバンドはすごい!!

その後は最も楽しみにしていたThe Beach Boys。california girlsのイントロが流れたら涙するかもしれないと思い、後ろのほうでまったり見ようと思う。遂に彼らがでてくる。おっさんらは全員アロハを着ている。期待通り。rock'n'rollが始まる。おっさんらではなく若い奴らが踊りまくってるのを見て、涙する。最初はまったり見ていたが、ユキがどうしても我慢できなくなったらしくて前のほうに踊りにいった。俺はしばらく我慢してまったり座りながら聞いていたが、どうしても我慢できなくなって前のほうに踊りにいく。途中の「wouldn't it be nice」「california girls」の流れで昇天しそうになる。今年のフジロックの最も感動した場面。california girls!!のところをJapan girls!!と歌ってくれていい人たちだなぁと思う。メガネのおじさんの高い声が最高に心地よい。ブライアンウィルソンがいないとか関係ない。最後のほうはとにかくrock'n'rollをやってくれて気分は最高潮で踊りまくる。ツイストとか挑戦するができなかった。アンコールもやってくれて、生きててよかった。今年のフジ最高の時間。どうせ死ぬなら終わった瞬間に死にたかった。

The beach boysの余韻をそのままに感動しまくったことをユキに言うと彼女もひどく感動していて嬉しくなる。その後はMoby前の暗い音にThe beach boysの雰囲気を壊すなと思っていらだつ。オアシスに行ってフジロックで最も人気のQueen shebaの飯を食う。並んだだけあって柔らかい牛肉とソーセージが死ぬほどうまかった。店員がオクラのせ忘れていたので、オクラフリークの俺は催促する。すると多めにいれてもらえた。

オアシスでまったりしてからユキと別れてSouliveを見にヘブンに向かう。そろそろフジロックも終わりに近づいて悲しい気分になる。けれど疲れもあったので、完全に帰りたくないとは思わなかったのでこういうところもフジは丁度いいなぁと思う。

ヘブンに行くとSouliveにはまだ時間があって、オレンジにLove psychedelicoを見に行くと、Bob dylanの「Like a rolling stone」のカヴァーをやっていて、今年のフジで見れたらなぁと思った。オレンジでクソをして、ヘブンへ。ヘブンでパッションフルーツウォッカの酒を弱めで氷無しで買う。結構うまかったけれど、ライブの途中で吐かないかと心配になる。そしてSouliveがでてくる。第一声は、「フジローーーーーーーーーック!!ミンナ行クゼー!!」でちょう盛り上がる。でてきた奴ら、特にドラムの人がアフロで死ぬほど男前で、かっこいい。音がなりだすと、フジロック最後のアクトということもあって踊りまくる。音楽もいいけれど、とにかくかっこいいという形容をすべきバンドだった。かなり踊りまくると酒がまわって、途中くらいで気持ち悪くなるが、最後のほうではまた気分が戻って、踊りまくる。yeah!!!って何回も叫ぶ。前のほうで白髪のおじさんがずっとピースしながらリズムを刻んでいるのが痛々しくておもしろい。アンコールもやって、終わったあとも拍手は鳴り止まず、圧巻のステージだったことを共有する。帰り道で知らない人とハイタッチをして、フジロック最高!終わりを憎む。

グリーンに戻って、Primal Screamを見るのにユキと待ち合わせ。紆余曲折の後阿久津のおかげで出会えて、彼女がかなり酔っ払っていることに気づく。Primal screamが始まるとボビーちゃんはやっぱかっこええなあと思う。ユキはまたへんてこな踊りをして、まわりの人を楽しませている。Primalを早々に切り上げ、苗場食堂の赤犬へ。かなり混んでる中真ん中のほうへ強引にわりこむ。MCがかなりおもろい曲もクソ盛り上がる。「UNCOが好きです」はちょー楽しくてそのあと頭から離れない。U.N.C.O.うんこ!ウンコが好きです!!Voがちんこをだしたがいまいちインパクトにかける。赤犬が終わった後白井貴子とかいうのがでてきたが、赤犬で用済みだったので帰る。

そのあとは岩盤の前で踊っているとユキが他人に絡みまくってその結果絡まれまくっていたのでかわいそうだと思いつつも自業自得だと思う。1年ガールもアグレッシブだなぁと思う。左を向くと同居人やらドレッドやら梅ちゃんやらがいて、みんなで踊る。同居人の楽しそうな顔はなかなか見ることができないので貴重だった。そこで朝まで踊る。おっさんがケンカしていたりエロ外人が多かったりでなんとなく気分が悪くなる。座ってタバコを吸ってまぎらす。4時くらいにマーキーでダブの人がやるというので見に行くと、かなり気持ちよかった。締めとしてはなかなかだった。というフジロック全日程でした。

テントで昼くらいまで寝て、けんちゃんの車で帰る。けんと俺とユキと知らない女の人二人。最初は助手席に座ってけんと喋って楽しかったが、車酔いしたユキが前に座るというので後ろにいく。後ろの席は知らない人で「はじめまして」的挨拶をする気にもなれなかったので、寝る。半分くらいは寝るふり。池袋で知らない人二人が降りて後部座席が広々とする。横になって寝ると、気づいたら桜ヶ丘で、天狗に焼肉を食べに行く。いつもの英語喋るババアがいないので悲しくなるが肉は相変わらずうまい。ババアが6時入りしてやっぱこいつはおもろいな、と思う。そっからはコルビュジェへ直行。

家に帰ると速攻でユキとけんが寝だした。退屈だったけれども、車の中で寝たので寝れずその隙に洗濯やらの片付けをする。そして二人の寝顔にキスをして、Bill Evans trioを聴く・・・。月を見ながら最後のタバコをふかす。

MVP・・・The Beach Boys
準MVP・・・赤犬、ヘブンで寝転がったこと、Queen Shebaの飯、けんの車