なんとかロックフェスティバル初日
朝起きるとそこは苗場で、横には女が一人いる。女と言っても同居人なので、珍しさは感じない。けれどもテントの中にはバカみたいな熱気がただよい、ふざけんな、と言う。去年も同じような熱気で目覚めたことを思い出す。事務的に歯を磨き、旧友とともに風呂を探す。見つけた風呂はゲロがでるくらい汚く、水道もでない。温泉のお湯で体を洗い、テントに戻る。
気狂いどもとともに会場に向かう。途中の川で飯を食らう。タイカレーがひどく辛く腹を痛める。気狂いどもから腹痛の脅威とフジロックとの関連の論をぶたれる。悲しくなる。悲しいままYour song is goodを横目にSka cubanoへ向かう。彼らとの出会いは、浪人時代にＣＤをジャケ買いしてからで、それほど好きではなかったが、フジロックでのライブは死ぬほど楽しくて、キューバ革命と、そしてスカとの融合とかそんなＭＣを分かったふりして聞いていたら感動した。音楽もかっこよくて楽しくてサックスがかっこよくて、踊った踊った。背の高い友人、山内、とっくんと一緒に足あげ腕振り、知らない兄ちゃんと一緒にリズムにのって、フジロック第一弾にふさわしいバンドだった。
Ska cubano見終わって、ユキとうだうだと風味堂の前を通ったら案外いい音でてて、「これよくない？」と聞いたら同意を得られたけれどもサビになったら急にださくなって、「やっぱさっきのなし」と言ったらそれも同意を得れて、助かった。忘れ物をとりに一度テントに戻ると大雨が降って、外に置きっぱにしていた靴がひどいことになった。ひどいことになったので嘆いているととっくんが親切にも靴を貸してくれて申し訳なく思ったが、フジを楽しむためには！！と思いお言葉に甘えた。借りた靴もまたぐちゃぐちゃになりました、とっくんゴメンね。ごめんねっていうジュースが昔あったことを思い出した。
雨で地面がひどいもんだったので、移動がめんどくさくなり、TOKYO NO,1 SOUL SET ではなくTHE HIGH-LOWSを見る。甲本ヒロトが案の定かっこよくて、当分はあの人のモノマネをマスターする努力をしようと思った。ヒロトとギターの人（真島さんだっけ？）が仲よさそうで、ヒロトの笑顔が無邪気でかっこよくて、ロックンローラーっていいよね。ヒロトのＭＣもなんかおもしろくて、「Can you speak japanese? つたない日本語で話します。普段はこうして日本語で話しているけれど、どうしても訳せない言葉があります。・・・、rock'n'roll」ってかっこよかった。フジのその場にいなかったらぶへって言っていたかもしれない。けれど、かっこよかった。「日曜日よりの使者」は大合唱で相変わらずいい曲で、外人の子供もわけもわからず体を揺らしていてたまらなくよかった。
ヘブンに移る。眠気が襲ってきた時間帯だったが、後ろのほうで座りながら聞いて、それも心地よかった。The beautiful girlsというオーストラリアのバンドがやっていた。オーストラリアだけに日本語が達者で、ＭＣがわかりやすく、好感が持てた。「Music」という曲のイントロでふあーーーって思わず声がでて、夕方に向かうその空を見上げ、幸福感に満たされた。
そのあとはヘブンから移動するのが面倒だったのでPe'zを見たが、最も気持ちのいいヘブンの夕方にPe'zというのはあまりに気が利いていないので腹がたった。眠気を感じたのでPe'zの音をバックに眠ると寒かった。
起きるといよいよROVOで、テンションがあがりあがり、うぎゃーーーー！！！！！！うしろに物凄いディスプレイを携えてでてきたROVOのみなさんを見るとこんなにも信頼のおける人たちはなかなかいないと思った。始まる前からどうせすごいライブを見せてくれんだろと思ったし、実際すごかった。ドラム二人のかけあいがめちゃくちゃかっこよくて、そこから終盤にかけてまたあげまくって、一瞬間目の前が真っ白になった。おそらくセックスより気持ちよかった。アンコールもスローかと思いきや、案外あげてくれて、最後の最後まで退屈しない２時間れした。
そのあと急いでホワイトステージ行って清志郎。曲はそんなに好きではないけれどもＭＣが楽しい。「俺はまわりが戦争やなんやらしてる時にずっと〜って言ってたのさ」ってのがかっこよくてあんたはフジの顔だよ！！と思った。ちなみに〜の部分は忘れたけどだいたい分かることだろうＹＯ。最後の曲は運よく「雨上がりの夜空に」で、この曲さえ聴ければもうなんでもいい、と思っていたので最高に運がよかった。声がかれるほど歌ったし、途中で旧友が来て、一緒に歌って最高に楽しかったよBABY!!
ROVO〜清志郎の流れはあまりに完璧で、どうしたもんかと思うくらいだった。これからの三日間これ以上楽しいことがあるのかと思った。そんでその後は旧友とオアシスで飯を食い、オレンジコートにオールナイトフジを見に行ったが、ボードウォークがこみまくってて大変いらだった。オレンジに行くとRYUKYU DISCOをやっていてなかなかいいねこいつら、と思って酒を飲んだら卓球が始まり、なんか全然よくなかったので一人でとぼとぼ帰った。最後に楽しくないことがあったので、フジの初日が終わってしまったという悲しさは少し緩和されたのでよかったです。
こんな夜にお前に乗れないなんて
