森おさんちょいちょいキリキリマイ

いい表情だなあと思う。なによりその微笑がボクの微笑を生む。

映画「Shall we ダンス?」を日テレでやっていてそれを見て思わず微笑む。役所広司が器用に不器用な笑顔を作ると、草刈民代が微笑み、草村礼子のそのたまらなく優しい表情が、ボクを微笑ませる。その微笑の生まれ方はウディの映画を見ている時のそれに近いものがある。こんなにいい映画はちょっとないな、と思う。テレビでよくやっているので見るのは3回目くらいだけれど、こんなに素敵な映画が日本にあるなんてのはこの国を誇る一つの大きな要素になる。そのことはハリウッドの人たちも分かっているようで、リチャードギアとジェニファーロペスで「Shall we dance?」のリメイクをやってるみたいだけれど、それじゃあまりに大げさなキャスティングのような気がして、断言できるのは決してオリジナルの映画を超えることはできないだろうし、ボクの微笑を誘うことなんて絶対に不可能だろうと思う。見てないけどそう思う。けどやっぱ微笑むかもなぁ、もしかしたらなぁ。断言はしないでおこうなぁ。怖いから。

友人のブログがいつになくというか秋ごろひどく面白くてちょっと前まで大したことなくなっていたブログが、ここ最近またおもしろいので、嫉妬を禁じえない。おそらくそいつは秋ごろの自分の文章を見て自己模倣に走った結果思いのほかうまくいって少しばかり気をよくしているんじゃないかと思う。だからボクも彼に見習って自分のブログの面白かった頃を模倣しようかと思うが、自分のブログの面白かった時期など存在するのかと問われれば、吃音症の中年親父の様にうまく答えることができないので自己模倣すらできないという致命的かつ決定的な(同じような意味でしたね)絶望にとらわれる。このまま関西へとんずらしようかと思う。とん=遁走、ずら=ずらかるなんですって一つお勉強になりましたね、田んぼの案山子並みに頭の悪いボクのお友達のみなさん。

バイト先では真田さんが暇な時間の空白を埋めようと必死になって喋る。その内容は「猫背をいかにして治すか」から「簡単な爆弾の作り方」さらに「リスク最小限で人を殺す方法」までに及ぶ。彼がどうしてボーリング場の職員になったのかさっぱりわからないような知識というか、こういったものごとを知っていることに「知」という言葉を使っていいのか分からないがそういう情報を持っている。どうやら簡単な爆弾ならセルロイドで作られている○○を圧縮してそれに火をつければ、殺傷能力はないものの、それなりに危険な爆弾が作れるという話をしてくれた。彼には逆らわないでおこうと思った。

頭で理解していることに価値はない。この言葉がテーブルの上のメモ張にあった。ボクが以前メモしたものだが誰の言葉だろうかしら。全くその通りだね。そしてそのよこには「ディズレーリ失脚前の漏尿」というメモが残されていた。これは俺じゃないよ!!
(5月7日 0時3分)