待たせてゴメン

これ更新してさっさと映画を見たいので、今日は適当に書きます。適当といってももちろん可能な限りだという話だけれども。

ボクにとってブログの更新はやはり毎日が理想なのだけれど、それは量書いてる作家はとりあえずすごいというボクの文章観に基づいているわけで、けれど最近は自分でいろいろと予定をいれてしまってブログの更新が不定期になっているので、それはまるで(自分の悪い癖でなにも考えていないのに「まるで」とうってしまう)いびつな歯並びのように気持ちの悪いものだ。いまいちかな。

一昨日から今日のことを書くと、一昨日は太った友人とオタクの友人とボクの3人で焼肉を食べに行きそこでデブはデブらしく、オタクはオタクらしく肉ばかりに集中して会話という名のセックスを放棄してしまっていたので俺も肉を食らうしかすることがなく、間の抜けた顔して皿の上にのっているカルビだけを見つめ皿、網、口と箸を単調に動かすのだった。それから家に帰って、家というのはどういうわけか俺の家で、一体どういうわけでそうなったのかは覚えていないが奴らは朝まで居座りやがって、うちのベランダで栽培しているハーブをすり潰しては顔にぬってパックをしていた。どうりでハンゾーは肌がきれいなわけだ。デブは「I HAVE ハーブ!」という英語を交えたギャグが、日本語でしかギャグを言えなかった彼にとってはこれまでの彼の閾を多少越えたようで、ずっと鼻歌のようにそれを呟いていた。

朝までいた獣どもをゴキブリホイホイで追い払い、いろいろ準備をしてAの家に向かう。以前から楽しみにしていたROVOのライブを日比谷の野外に見に行くことになっていた。少なくともその時までは、そのようになっていた。しかしそれがまさかあんなことになろうとは、その時のボクには知るよしもなかった。

Aと小田急で新宿へ行きなんとか線という地下の鉄道で霞ヶ関まで行き、経産省に文句を言いに行きたくて仕方ないAを彼の大好きなウインナーで誘導しながら日比谷野外音楽堂に着く。Aはコンビニにビールを買いに行くらしいので先に入る。ボクはビールも酎ハイも飲めないので家からカシスを10分の1にわってカシスオレンジをつくり、それをクリスタルガイザーのペットボトルに入れて持っていった。クリスタルガイザーに入ったド汚いオレンジ色の液体はもしかしたら鉄分の混じった泥水に見えたかもしれない。無批判に輝く太陽に一種の憤りを感じながら七尾旅人さんをちらっと見ているときに昨日うちに居座っていたデブが現れてそこで合流し、「ボクもう暑いから日陰に座ろうよプー」と言っていきたのでその辺の席をとってまたーりと七尾を見た。七尾さんは座っているオーヂエンスに対して「お願いですから立ってください」というようなかわいそうなことを言っていたのでボクはちょっとばかし萎えた。メタファー。

それからAと合流してPolarisを見て、そのheavenlyな気持ちよさに白昼夢を見てしまった。その白昼夢は実家のベランダ(うちの母はバルコニーだと言い張っていた)に設置されている鯉のぼりの尻尾の部分を蛾次郎という名のルンペンが切り刻んでいるところをうちの父が発見したはいいもののその蛾次郎からバナナを渡された父は怒るのをやめたが、そのバナナの品質の悪さを憂い、直接フィリピンまで抗議しようとフィリピンまで飛んだがそのバナナは台湾産だ、とフィリピンの大統領に言い返されて帰ってきたらうちの母と蛾次郎がくっついていたというものだった。ようするにPlarisは最高だったってこと。

その後レイハラカミさんに続いてメインアクトのROVOが始まって、効果的な照明の明滅と、その宇宙的でどこまでも広がるサウンドに呆れながらも果てしなく阿呆なボクは踊り狂うしか他なく、前にいたお姉さんに白い目で見られようと奇声をあげ、飛びはね、筋肉が痙攣するほどにカラダをねじりまくった。少なくとも前半は踊り狂いながらも頭の10パーセントはある程度冷静を保っていたのでROVOの音楽をどういう風に形容すればいいかを考えていて、その結果ROVOの音楽は「なにかを渇望せずにはいられない音楽」というのがボクにはそれなりに納得できる表現だったので、頭に留めて、そしてまたまわりの迷惑省みずにカラダをゆらゆら帝国させた。後半というかアンコール前の最後の曲で、どうせ盛り上がるだろうなというようなところでドラムの音があまりに強くボクの五臓六腑を刺激するもんだからその刺激は神経を通って脳内を活性化させ、そのエネルギーは声というフィルターを通して外部に発散されるしかなく、「ヒャーー!ホーーーーーーイ!!」というような奇声になって現れた。

ROVOのライブにうちのめされ、疲れているにも関わらずまた家に帰ってから友人と夜中まで飲んだ。そして今日の朝9時からバイトだったので、友人は「俺はまだ寝る」というので、鍵だけ友人に渡しバイトに行った。今日のバイトは昨日の余韻に浸ることに終始した。家に帰ると家が必要以上に片付いていた。おおきにみんな。

そしてボクは、さきほどなにか不吉なことが起きるような伏線をはっていたことに気づいたが、手遅れだと認識した。