合宿 レーゾンデートゥル 土井

ブログを公開しているとみんなに見られるのでなにかと書けないこととかはある。それにも増してこの腐った文章を見てボクのことをもっともっと好きになってほしいという思いのほうが強いので、こうやって公開ブログという方法をとっている。

昨日までサークルの合宿で予期というか危惧していたとおりにAと喋っていた時間が最も長かったので少しゲンナリしたけれども、じゃあ一年生と絡んでいたら楽しめたかというと決して楽しめなかったろうからそれでよかった。けれどそれにも増して同級生の人間でこれまでそれほど親密に喋ったことのない奴と結構仲良くなれて、うちのサークルの同じ学年の奴はおもしろくて良い奴ばっかだなと思った。例えば大須賀と竹林と姉崎。

これまでどうでもよかった奴と仲良くなれたというだけで、その合宿は存在してよかったのだが、それよりなにより飲み会でみんなが潰れて部屋に戻って寝たりしている時に先輩が素晴らしい音楽、ドラムンベースの類の音楽でDJをやってくれて、それで幹部どもが飲み会の後片付けをせっせせっせとしているところで、狂気じみた声をだしながら激しく踊りまくったのが最も楽しかった。かたや踊ってかたや片付けるというその構図は、かつてのアメリカの白人ファミリーと黒人メイドを思わせた。けれどボクは自分さえ幸せならばヒエラルキーチックな社会は大歓迎なので、気にせず踊った。とはいえやはり多少手伝おうかなと思ったけれど幹部どもがあまりに楽しそうに片付けをするもんだから、じゃあこいつらのレーゾンデートゥル(存在理由)は飲み会の後片付けをすることなんだな、とひとりごち、少しひいている下級生の目を気にしながらも激しく激しくダンスした。一緒にダンスしてたAは本当に頭がどうかしてしまったらしく、終始「音楽 makes world peace!!」と言っていた。最近SVOC構文を覚えたようだ。彼は本当に幸せなんだろうなと思う。翌朝Tに言われたことにはボクの踊り方は「ツイスト」っぽいそうだけれどそれはお前言いすぎだろうがそんな変なステップじゃないよう、と言いたかったけどTは踊り方のひとつも知らないような下級階層で育ってきた人間なので仕方なかろう。

合宿の帰りのバスは4時間ほどまたAと喋って1時間ほどNYが加わって、いやあどうせおもしろくないだろうなと思っていた合宿が思いのほか楽しくてよかったねと確認作業に終始した。さらに後ろの席に座っていた人たちの会話を盗み聞き、彼らの言葉選びがあまりにあれなので、これはまあ彼らはいろんな意味で幸せなんだろうなと思って、彼らは彼らなりに需要と供給がマッチしているんだろう、とこの経済大国日本におけるコミュニーケーション需給に思いを巡らすことになった。

そしてバスが駅に着いてから合宿で随分仲良くなったなあと思える同級生と後輩数人と飯を食いに行って、初めて後輩にご飯をおごるという行為をして、それに随分と素敵な気分に包まれて、新歓飲みのプール金を誤魔化したボクはやはり誰におごったかが見えるのと見えないのでは気分の良さが全く違うものだと思った。そして軽くAの家に寄り、帰ったら0時でめちゃくちゃ眠いにも関わらずとりあえずはブログ更新しなきゃと思い、さっさと更新して早く寝たい、だって次の日1限から英語でその授業には二人もかわいいコがいるからさっさと寝て、授業に遅刻したくない!と思ってパスコンを開いてブログ更新を試みたら土井がメッセで話しかけてきたので、もう邪魔スンナ!と言ってパスコンのディスプレイを叩き割った。土井の家にはもうすぐ請求書が届く。