ライ麦畑でボーリング

友人がこないだ「プロフィールを見る限りでは君のことが好きです」という言葉を吐いていたが、確かにボクもいくら顔がかわいかったってあいだみつをに心酔というか浸水し、ゆずのMDを片時も離さず、好きな作家は唯川恵でテニスサークルに入ってますなんて女を好きになれる気はしないが、実際やっぱ顔がかわいかったら好きになってしまうのかなあとも思う、というか少なくともそう書いておかないと誰もボクのことなんて好きになってくれそうにないので。だからといって白痴の友人のように自分の理想のプロフィールの女の子がでてきたからと言ってそれで、それだけで好きになれるかというと・・・、好きな映画:ウディアレンの「マンハッタン」 好きなアーティスト:サラヴォーン 好きな作家:レイモンドカーヴァー 休日は料理作ったり恵比寿とか吉祥寺に映画見に行ったりしてます、ついでに言えば京都出身です。あぁ!!君のことが好きです!!という具合になります。断言すると。

特に書くこともないので今このブログを書いている現状を克明に説明すると、そんなもんしなくていいという批判は承知の上で、説明すると、バイトが終わって家に帰ってきてから2時間43分、風呂に入ってあがってきてから7分49秒、今55秒になった!けど「!」を打ったとたんに8分2秒になり、読点を打った瞬間に8分15秒になったので、と言ったところで読点を打っている瞬間には8分15秒なんてとっくに過ぎているので、現在を克明に説明するということはなんて難しいのだろう、もしかしたらこれは永遠に不可能なのではないかということに今はじめて気づいた。

そしてボクは克明に時間のことではなくてこのブログを書いている状況というか環境を説明する。寝室5帖リビング5帖キッチン2.5帖の学生にしては比較的大きな部屋の、リビングとして使っているほうの部屋で、90センチ四方のテーブル(いまだこたつ片付けていない)の左はしのほうにIBMのノートパスコンを置き、そのすぐ右には携帯電話、その右にはオレンジジュースが底に多少残っているグラスが置かれ、その奥にはティッシュの箱とバイトのシフト表とゴミだしの曜日一覧と友人の証明写真とリリーフランキーの文庫本とメモ帳とつまようじとクレジットカードとKが忘れていったタンポンが重なりあって置かれている。そして部屋のコンポからはハリージェームスのジャズが流れ、風呂あがりに目のかゆくなりやすいボクは2分に一回今日はやけにかゆい右目だけに目薬をさしながらこのブログを書いている。まあつまらないと分かっていながらもこうして克明に説明したわけだけれど、それで今の状況全てを伝えているかと言えば決してそんなことはなく、ならばボクが部屋の状況の全て(例えばボクの2メートル29センチ前にレコードプレイヤーが置かれていて、Bill Evans TrioのExplorationsのレコードがのっけられているが、今日のところは使われていない)、を飽きもせずにつらつらと文字にして説明すれば今の状況が100パーセント伝わるかというとそんなことはありえないので、言葉というものはかくも力の無いものなのかと、楽天ソフトバンクホークスを前にしても自らの無力さを思い知った時のように絶望している。もう言葉に力がなければボクはこの時点を持ってブログを書くのをやめるしかなく、今度みなさんと会う時は別の表現方法を模索しているかもしれません、じゃあみなさんまじでバイバイ。

明日はサークル合宿らしい。しょうもない一年と絡んだりうざい先輩とからんだりすんのは死ぬほどいやだ。だから既知の友人、特定すればAとばかり喋っているような気がする。Aはそれを多少のとまどいを感じながらも受け入れる。